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あらすじ
心に不安を抱えた若者を受け入れる〔もみの家〕に、16歳の彩花がやってきた。不登校になって半年、心配する母親に促され俯きながらやってきた彩花を、もみの家を主宰する泰利は笑顔で招き入れる。
「うちの生活の基本は、早寝早起きと農作業。ご心配もあるかと思いますが、まずは腹を括ってじっくり見守って頂ければと」
娘を心配しながらも、母親は東京に戻っていく。
彩花のもみの家での生活が始まった。
朝。寮生たちはそれぞれが担当している当番をこなした後、食卓につく。
寝不足でごはんが喉を通らない彩花に泰利は自分たちで作った野菜を勧め、泰利の妻・恵もきゅうりのぬか漬けの乗った皿を差し出すが、匂いが苦手だと言って手をつけない。
昼。畑での作業中、お調子者の伴昭がふざけて彩花を泥の中に突き飛ばす。伴昭が謝り、他の寮生も声をかけるが泥だらけのままその場を無言であとにする彩花。
その姿を見かけたハナエは驚き、声をかけた。
「つらかったね。偉かったねぇ」
彩花は、堰を切ったように声をあげ泣き始める。
慣れない環境に戸惑いながらも、もみの家での生活に次第に慣れてゆく彩花は、周囲に暮らす人々との出会いや豊かな自然、日々過ごす穏やかな時間の中で少しずつ自分と向き合い始める――。
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