真面目で、理屈っぽくて、おっちょこちょい。そんな典子は母に勧められてお茶を習うことになった。二十歳の春だった。それから二十四年、就職の挫折、失恋、大切な人との別れ。いつも側にはお茶があった。五感を使って、全身で、その瞬間を味わった。やがて「日日是好日」という言葉をかみしめていく美しき時の流れ。この映画は、内なる自由と生きる喜び、そして、かけがえのない"今”を描く物語である。