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あらすじ
「ぶっ壊して抜け出すんだよ―。」 ケンタ(松田翔太)とジュン(高良健吾)は同じ施設で兄弟のように育った幼なじみ。工事現場でひたすら壁を壊す“はつり”と呼ばれる仕事が二人の仕事だ。低賃金、劣悪な労働環境。そして職場の先輩・裕也(新井浩文)による理不尽で執拗ないじめ・・・。ある日二人はナンパに出かけ、ブスな女の子・カヨちゃん(安藤サクラ)に出会う。それ以来ジュンはカヨちゃんの部屋に転がり込んでいた。裕也の腹には消えずに残る何本もの傷痕がある。その傷は、ケンタの兄・カズ(宮・将)によるものだった。ケンタがまだ13才だった頃にカズが起こした幼女誘拐未遂事件。カズは、事件のことを馬鹿にした裕也の腹をカッターナイフで何度も切りつけたのだ。その賠償金と称されて、ケンタは毎月裕也に金を払い続けている。
「・・・ケンタくんは言った。世の中には二種類の人がいる。一つは人生を自分で選べる人・・・もう一つは選べない人・・・。オレたちは選べない人・・・・・・」。
ある深夜、ケンタとジュンは仕事場へ向かった。付いてくるカヨちゃん。今夜二人はある計画を実行する。それは、裕也の愛車を大ハンマーで破壊し逃げることだった。裕也の車の上に飛び乗り力いっぱいハンマーを振り下ろす二人。その光景にカヨちゃんは歓声をあげて喜んだ。二人は、カズのいる網走に行くことを決めた、東京から北海道へ、お金も知恵もない三人の、後戻りできない旅がはじまる―。
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