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映画の言葉『インサイド・ヘッド2』 ケルシー・マン監督の言葉より

「ダメなところも含めて、自分を愛すること。 誰しも愛されるために、完璧である必要はないのです。」

©︎2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
映画の中の何気ない台詞が、
あなたにとっての特別な“言葉”となり、
世界を広げ、人生をちょっと豊かにしてくれるかもしれない。
そんな、映画の中の言葉を紹介します。

ダメなところも含めて、
自分を愛すること。
誰しも愛されるために、
完璧である必要はないのです。

By ケルシー・マン監督

『インサイド・ヘッド2』

私には中学1年生の息子がいます。まさに思春期! あの、自分で自分の感情をコントロールできない感覚に戸惑っている様子の彼に振り回されっぱなしです。思春期とはなんと難儀なものなのでしょうか。

少女ライリーの頭の中の「司令部」で感情たち(ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ビビリ、ムカムカ)が奮闘する姿を描いた『インサイド・ヘッド』は、2015年に世界的な大ヒットを記録しました。その続編である『インサイド・ヘッド2』は、ティーンエイジャーになったライリーの「司令部」に新たな大人の感情たち(シンパイ、イイナー、ハズカシ、ダリィ)が出現。複雑なティーンエイジャーの行動をどう管理していくかに苦心惨澹くしんさんたんする様子が綴られていきます。

大親友たちと一緒にアイスホッケーに邁進しているライリーは、明るく優しい少女に育っていました。高校入学を目前にした試合の後、ライリーが進学する予定の強豪ホッケーチームのコーチから、合宿に参加しないかと誘われてライリーは大興奮! しかし、緊張や気負いから色々とやらかしてしまいます。

「ダメなところも含めて、自分を愛すること。 誰しも愛されるために、完璧である必要はないのです。」

これは作中の台詞ではなく、本作の監督のメッセージです。ライリーを子どもの頃から見守っているヨロコビたちも、新メンバーのシンパイたちも、ライリーにハッピーでいてほしいという気持ちは同じなのに、なかなか上手くいきません。それもそのはず。だって、人生は上手くいくことばかりでも、ハッピーなことばかりでもないからです。しかも、おそらく人生において最も多くの失敗をやらかしてしまうのが思春期なのですから!

そのことに気づいたヨロコビは、シンパイに「ライリーらしさはあなたが決めることじゃない」と声をかけます。ポジティブなこともネガティブなことも、成功も失敗も、色々な感情や経験が積み重なって咲くのが“ジブンラシサ”の花。私も息子の“ジブンラシサ”の花が伸び伸びと咲けるように、心配しすぎずに見守っていかないといけませんね。

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BACK NUMBER
FEATURED FILM
監督:ケルシー・マン
脚本:メグ・レフォヴ
製作:マーク・ニールセン
日本版声優:大竹しのぶ (カナシミ), 多部未華子 (シンパイ), 横溝菜帆 (ライリー), 村上 (マヂカルラブリー/ハズカシ), 小清水亜美 (ヨロコビ), 小松由佳 (ムカムカ), 落合弘治 (ビビリ), 浦山迅 (イカリ), 花澤香菜 (イイナー), 坂本真綾 (ダリィ), 武内駿輔 (ブルーフィー), 花江夏樹 (ポーチー), 中村悠一 (ランス・スラッシュブレード)
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

大ヒット公開中
©︎2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
どんな感情も、きっと宝物になる―ディズニー&ピクサーが贈る、あなたの中に広がる<感情たち>の世界。
少女ライリーを子どもの頃から見守ってきた頭の中の感情・ヨロコビたち。ある日、高校入学という人生の転機を控えたライリーの中に、シンパイ率いる<大人の感情>たちが現れる。
「ライリーの将来のために、あなたたちはもう必要ない」―シンパイたちの暴走により、追放されるヨロコビたち。巻き起こる“感情の嵐”の中で自分らしさを失っていくライリーを救うカギは、広大な世界の奥底に眠る“ある記憶”に隠されていた…。
PROFILE
映画・演劇ライター
八巻綾
Aya Yamaki
映画・演劇ライター。テレビ局にてミュージカル『フル・モンティ』や展覧会『ティム・バートン展』など、舞台・展覧会を中心としたイベントプロデューサーとして勤務した後、退職して関西に移住。八巻綾またはumisodachiの名前で映画・演劇レビューを中心にライター活動を開始。WEBサイト『めがね新聞』にてコラム【めがねと映画と舞台と】を連載中。
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